準備をすることの重要性

著者:タケウチ

準備をすることの重要性

10月21日日曜日、三鷹市民野球大会の秋季大会を敗戦で終え、来春からは3部降格が決定し、傷心のまま帰宅後、おもむろにテレビをつけてみると、プリンセス駅伝がライブ放映されていました。

筆者は神奈川大学卒でして、小生の在学時代には同志達が箱根駅伝2連覇を達成しており、その頃から駅伝の大ファンとなっております。

シャワーも浴びずに、日頃愛飲している麒麟淡麗(プリン体、糖質ゼロ)を飲みながら観戦していたのですが、ちょうど第1中継所での第1区走者から第2区走者への襷渡しの模様が中継されていました。

実況が騒いでいたので、どうしたものかと見たところ、岩谷産業の第二走者が襷渡しの場所におらず、1区の走者が襷を持って探しているではありませんか。。。

その間、約10秒くらいだったでしょうか。団子状態で入ってきた他の選手達にたちまち追い越されて、あっという間に順位が下がってしまいました。

ところで、岩谷産業といえば、LPガス、カセットコンロを中心としたエネルギー事業を主体とする、売上高4800億円以上の大企業でありますが、拙宅でも冬場は週に4、5回は鍋をする貧乏所帯、もとい鍋好き一家でして、当然、岩谷産業のカセットコンロには大変お世話になっております。

現在では、鍋奉行から出世し、鍋将軍と三鷹界隈では呼ばれておりますが、鍋将軍クラスともなりますと、鍋の具材の業況を逐一把握し、ミリ単位での炎の調節を必要とします。その調節に見事に応えてくれるのが、岩谷産業のカセットコンロでして、まさに鍋プロ御用達の商品を提供していただいている、大変立派な企業様です。

話を元に戻すと、2区走者飯田怜さんですが、このあと、転倒し第2中継所の手前約200Mほど、這って、襷を渡すことになるのですが、今回ブログで主張したいことは、この這って襷を渡したということが美談かどうかということではありません。

小生がこの一部始終をビール片手に号泣しながら観戦していて気づいたことは、「準備」することの重要性です。最も尊敬する松井秀喜選手は常に、「準備をしっかりする」と繰り返し公言しておりました。イチロー選手も同じような事を仰っていたと改めて思い出します。

一流選手になるほど、インタヴューの返答は端的で、かつ当たり前の事を繰り返し同じようなことを答えるので、あまり響かない時もありますが、そう感じるのは、まさに三流の証拠で、はい、小生のことです。

あまり、本人の口から福井出身と聞いたことがありませんが、福井県出身の大スター、性は川藤、名は幸三、ひと呼んで、浪速の春団治が、福井の野球教室で、ここでも「準備」することの重要性を熱く語っていたのを思い出します。現役中は一度もレギュラーに定着することなく、通算記録に特筆すべきものもなく、代打稼業を強いられていたにもかかわらず、主力に迫る人気を誇っていた川藤選手。

試合の状況を読み、代打一打席にかける、「準備」を常にしていたと、自慢気に熱弁しておられました。

さて、ここからがやっとの本題ですが、岩谷産業の2区を任された飯田怜選手は2018年入社の19歳、ルーテル学院高校を卒業したてのフレッシュ新人であります。

素質、実力があるのでしょう、実業団駅伝の最高峰はクイーンズ駅伝ですが、その出場権を賭けたプリンセス駅伝の花の2区を任されました。ちなみに岩谷産業自体もこのレースには初出場ということで、チーム内、はたまた社内も独特の緊張感があったと容易に想像できます。

では、なぜこのような惨事が起こってしまったのか。

小生の分析はレース中での2つの準備不足を考えました。

一つは、運営側の準備不足。なぜ、1区の走者が3位で第二中継に入ってきたのに、2区の飯田選手に伝わっていなかったのか。団子状態だったせいもありますが、ここは運営側としては反省し、改善を求めます。

二つ目は、最高峰のレース出場権を賭けた予選会の、独特の緊張感に飲まれたのかはわかりませんが、なぜ、飯田選手が襷渡しの地点にいなかったのか。

運営側も選手側にも1区のレース展開の情報が逐一入ってきているはずなのに。。。

飯田選手はレース中、本来の自分の走りに集中できてなかったように思われます。(通常ならありえない)スタートで出遅れ、その差を挽回しなければならないと焦り、オーバーペースになり自滅。

結果、あのような惨事が起こってしまいました。。。全ては準備不足が起因となるかと。。。

今回、小生が飯田選手から学んだことは、今一度、「準備」することの重要性を再認識し、我が社の業務に励むべきだと痛感しました。社内でも仕事の準備というものを話し合い、準備の徹底をすべきだと。

最後に、ネット情報によると、飯田選手は右脛骨骨折で全治3、4カ月との診断ですが、1日も早く完治し、この結果を糧に、また駅伝に戻ってきてほしいと祈るばかりです。

追伸

今朝、普段はテレビに興味がない我が娘(10歳)が、このニュースを食い入るように見ていました。飯田選手の責任感、犠牲心など人それぞれ感じることがあると思いますが、我が娘もきっと思うところがあったのでしょう。

ここで、小生は親父の面目を保つため、娘に教訓を述べようと、「人生には、誰しも、這いつくばってでもやらなきゃいけないことがあるんだよ」と伝えようと話すやいなや、「テレビが聞こえないから黙って!!」と一喝されました。こんな親父の教訓はいらないみたいです。はい。

飯田選手、ありがとう。君の頑張りは我が娘に届いております。。。

 

 

 

 

 

著者について

タケウチ author

2 件のコメント

松本 哲周投稿日:7:53 am - 10月 23, 2018

たかのり、とても文才がありますね。非常に勉強になりました。内容及び起承転結とオチの有る文章構成を今後の仕事(大臣の国会答弁作成)の参考にさせて頂きます。

イマジン・クオリティーズ 廣瀬投稿日:10:05 am - 10月 24, 2018

竹内さま、本日はありがとうございました。早速、ブログ拝見いたしました。岩谷産業→飯田選手→今回のアクシデントに対する分析と続くストーリー、大変興味深く読ませていただきました。「準備」の原則はどの世界でも超一流は共通なんですね。私の師匠も「準備」の重要性をいつも説いております。最後にオチもあり楽しく読ませていただきました。今後ともよろしくお願いいたします。

コメントを残す